2017.05.24

画家?デザイナー?アルフォンス・ミュシャという人

過ぎたるゴールデンウィーク、sakaiは少し足を伸ばして東京へ行って参りました。
目的は、国立新美術館で開催している“最強”の呼び声高い「ミュシャ展」を鑑賞するため!
ミュシャが後半生を捧げた「スラヴ叙事詩」全20作が一堂に会する、とても素晴らしい展覧会です。
せっかくなので、感想など少しレポートします。

※この記事の掲載写真は、すべて撮影可能エリアで撮影したものです。

ミュシャ展の基本情報

展覧会名:国立新美術館開館10周年・チェコ文化年事業「ミュシャ展」
会期:2017年3月8日(水)ー 6月5日(月)
会場:国立新美術館 企画展示室2E
   〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2
開館時間:午前10時―午後6時
     ※毎週金曜日は午後8時まで
     ※入場は閉館の30分前まで
休館日:毎週火曜日
公式サイト:http://www.mucha2017.jp
※来場前には必ず公式サイトで最新の情報を入手してください。

チケット

アルフォンス・ミュシャって?

アルフォンス・ミュシャとは、19世紀末ヨーロッパで興ったアール・ヌーヴォーの時代を代表するデザイナーです。
「昔の時代の人」で「絵を描く人」となると、画家と呼ぶのではないのか?と思われるかもしれませんが、やはり彼は「デザイナー」という肩書きが一番しっくりくるように思います。
彼を一躍有名にしたのは、「ジスモンダ」という舞台のポスター作品。
なんとなく見たことあるなという方も多いのではないでしょうか。

ジスモンダ

その後も数々のポスターや商業デザインで活躍するミュシャの作品は、美しい女性の周りに草花などのモチーフが細かく描かれた、とても華やかな作品ばかりです。
自己表現である絵画とは異なるデザインの世界では、見た人の誰もが好ましく思い、そこに描かれた商品やイベントを魅力的にうつす必要があり、その点でミュシャの作品はとても優れていました。
繊細な線の描き方、華やかなのに決して派手にはならない構図や配色は、今見てもとても勉強になります。

……と、いうのが、今までのミュシャに関する知識でした。
今回ミュシャ展を鑑賞し、少しミュシャに対するイメージが変わりました。
彼は立派なデザイナーで、そして立派な画家でした。

ミュシャ後半生の傑作「スラヴ叙事詩」

今回の展覧会の目玉とも言える「スラブ叙事詩」全20作品。
ミュシャが晩年、自身のルーツ「スラヴ民族」の歴史を約16年かけて描いた、とても大きい絵画作品です。
最大の作品は約6メートル×8メートル。数字で書くとピンと来ないかもしれませんが、見上げて首が痛くなる大きさです。細かく見たければ、上の方は双眼鏡が無いとよく見えません。

スラブ叙事詩1
スラブ叙事詩2
スラブ叙事詩3

ゴールデンウィークでさすがに人が多かったのですが、1枚1枚のサイズがとても大きいので人の頭で何も見えない、というようなことはありませんでした。

スラブ叙事詩4

描かれた人達はとても目力があり、強い意志を感じます。
スラヴ叙事詩は基本的に自由と独立のための戦いがテーマとなっているため、幸せそうに笑っているような人はおらず、みんな憎しみや悲しみ、驚愕や嘆きに満ちた表情でこちらを見てきます。

私はこれらの絵を見て、「ミュシャってこんな絵も描くんだ」と思いました。
登場人物一人一人の美しさ、神秘的なイメージやそれを感じさせる色使いに光の取り入れ方、ただ写実的なだけでないこだわり抜かれた構図など、確かにミュシャらしさを感じさせる要素はあるのですが、前述の華やかなデザイン作品が頭の中にあると、私のように特別ミュシャに詳しくない人間は、「ミュシャらしくない」とすら感じてしまいます。
しかし、スラヴ叙事詩が描かれたのは20世紀初頭。世間では印象派や抽象画など前衛的な絵画が評価され、スラヴ叙事詩のような写実的な作品は保守的な伝統主義の産物として受けが悪かったようです。
そんな中でも、16年にもわたってこんなに大きな作品を描き続けたミュシャの情熱、熱意は作品の中に表れており、不思議と目が離せない求心力があふれ出ているように思いました。

画家としてのミュシャを知った、そんな展覧会でした。

これからミュシャ展に行く人へ

展覧会のメインはやはりスラヴ叙事詩。全20作品がチェコ国外で展示されるのは世界初のことです。
この機会を逃すと、生きているうちに日本でまた20作品すべてを鑑賞することは不可能かもしれない、そんな幻の超大作。ぜひ目に焼き付けたいところですが、展覧会の後半にはいわゆる「ミュシャらしい」華やかなポスター等の作品もたくさん展示されているので、そちらをお目当てに行かれる方も満足できる展示になっていると思います。

色々なサイトで言われていることなのでここで書く必要はないかもしれませんが、念のためこれから行かれる人へ!
・カメラ
・双眼鏡

これらはぜひとも持っていきましょう!
撮影可能エリアが設けられているなんとも太っ腹な展覧会なのでぜひとも作品を写真におさめたいところですし、前述した通りとにかく作品が大きいので、双眼鏡があると隅々まで見られて面白いですよ!

そして、
・音声ガイド
是非とも借りましょう!
スラヴ叙事詩は歴史的な背景を知らないと、見ていても何が描かれているのかよくわかりませんが、音声ガイドがあれば大丈夫!檀れいさんの美しい声が、荘厳なBGMに合わせて作品を丁寧に解説してくれます。

おわりに

会場垂れ幕
図録

「とにかくすごい展示らしい」という前評判を聞き、ミーハー心から見に行った今回の展覧会。
想像以上にスケールが大きく、とても満足度の高い内容でした。
帰り際には思わず図録を購入。
A4版252ページで、カラー写真が152点も掲載されていて、税込2,400円はお安い!
開催期間が6月5日までとあまり日がありませんが、近くに行かれた際にはぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか?

この記事を書いた人
Sakai(Designer)

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